2021年6月に発売されたベースクッキーは、「おやつなのに栄養バランスに優れている」食品であり、健康志向の人にとっては魅力的な商品ですね。
「完全栄養食※」と名前がついているため、他社の完全栄養食同様「ベースクッキーだけ食べていれば生きていける」と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、実際のところベースクッキーを主食とすることは推奨されていませんし、個人的にも推奨しておりません。
結論から言えば、ベースクッキーの栄養・成分については次のようなことが言えます。
- ベースクッキーは4袋で1食分だが、カロリーは不足する
- ベースクッキーのPFCバランスは糖質すくなめ
- ビタミン・ミネラルは種類(味)によって変動幅が大きいが、豊富
- 食塩含有量がとても少ない
- 他のクッキー製品と比較するとたんぱく質がかなり多い
- 他のクッキー製品と比較するとビタミン・ミネラルは超豊富
なぜ上記のようなことが言えるのか、またベースクッキーだけを食べて生きていくことが何故推奨できないのか、ベースクッキーの栄養(糖質・脂質・タンパク質・その他の栄養素)を分析し、その理由を解説していきます。
ベースクッキーにおける「完全栄養食」の定義
「完全栄養食」と言っても、実は「完全栄養食」の定義は販売している会社によって様々だったりします。
まず食事の栄養素は、五大栄養素に分類され内訳と役割は次のとおりとなります。
- 炭水化物・脂質・たんぱく質⇒エネルギー源(カロリー)
- ビタミン・ミネラル⇒健康維持・体調管理
炭水化物・脂質・たんぱく質は三大栄養素と呼ばれ、我々が生きていくためのエネルギー源となります。
いわゆる「カロリー」は三大栄養素から摂取するわけですね。
一方でビタミン・ミネラルはカロリーにはならないものの、我々の健康維持・体調管理に寄与します。
例えばビタミンAは目や皮膚の粘膜を正常に保つ役割を果たしており、ビタミンAが欠乏すると夜盲症などの疾病になってしまいます。
さて「完全栄養食」というからにはすべての栄養素が豊富に含まれていると思われがちですが・・・そうではありません。
ベースクッキーは「完全栄養食※」の定義は公式HPによると、次のようになります。
上記の定義を読み解いていくと、ビタミン・ミネラルのうちナトリウム以外は厚生労働省が定める数値を満たすことがわかります。
ちなみにナトリウムは塩分のことで、日本では摂取過剰が懸念されるミネラルです。
摂取上限量のみが設定されており「基準値」はないため、上記の表現となっていると思われます。
一方で炭水化物・脂質・タンパク質の三大栄養素うち、脂質と炭水化物を除くと記載があることから、おそらくは脂質と炭水化物、そして両者から得られるカロリーに関しては基準を満たさないだろうな、ということがわかります。
次にベースクッキーをどれだけ食べれば1食分となるのかを見ていきましょう。
ベースフード株式会社の公式HPによると、ベースクッキー1食分は次のように定義されています。
ベースクッキー1食分はベースクッキー4袋ということがわかります。
ベースクッキー4袋分の栄養を分析
では実際にベースクッキー4袋分にどの程度の栄養が含まれているかを分析していきましょう。
まずは糖質・脂質・タンパク質の三大栄養素、つまりはカロリーがどの程度含まれているのかを見ていきます。
ベースクッキー4袋分の三大栄養素(糖質・脂質・タンパク質)
三大栄養素とは脂質・糖質・タンパク質の3つのことでで、Protein=タンパク質、Fat=脂質、Carbonhydrate=炭水化物の頭文字をとってPFCと呼ばれます。
これら3つの栄養素をバランスよく摂取することは人間の健康に重要な要素であると言われており、厚生労働省は、糖質・脂質・タンパク質の三大栄養素を、それぞれ摂取カロリーの何割程度摂取するべきか(PFCバランス)について公表しています。
厚生労働省によると、理想的な三大栄養素の摂取割合(上限と下限)は次のとおりとなっています。
- 糖質 50-65%
- 脂質 20-30%
- タンパク質 13-20%
ではベースクッキー4袋を食べるとどの程度のカロリーを摂取できるのか、またPFCバランスがどうなるかを見ていきましょう。
ベースクッキーは種類(味)により、1袋あたりのカロリー・PFCバランスやビタミン・ミネラルの配分が異なります。
それぞれの味(種類)と厚生労働省の定める値(30代男性を想定)を比較したグラフが次の画像です。
黒線が厚生労働省の定める三大栄養素(糖質・脂質・タンパク質)の上限と下限、黒線以外はベースクッキー5種類の三大栄養素(糖質・脂質・タンパク質)となっています。
黒い線の間に値があればPFCバランスが良好であることを示すのですが、糖質が非常に少ないことがわかりますね。
このことからベースクッキーはPFCバランスが悪いように見えますが、一般的なクッキーは脂質と炭水化物が多く、タンパク質は殆ど含有されない食品ですので(後述します)、タンパク質が多いだけでもベースクッキーは「クッキーにしてはかなりバランスがとれた食品」と言えます。
また個別に見てみると、5種類のベースクッキーのうちココナッツ味は脂質が多く含有され糖質が少な目、逆にさつまいも味は脂質が少なく糖質が多く含有されていることがわかります。
ベースクッキー4袋分のビタミン・ミネラル
次にベースクッキー4袋分にはどの程度のビタミン・ミネラルが含まれているのでしょうか?
厚生労働省の定める値(30代男性を想定)を1としたとき、ベースクッキー5種類にどの程度のビタミン・ミネラルが含まれているのかを示したグラフが次の画像になります。
真ん中の黒い丸が厚生労働省が定める値です。
ベースクッキーココア味のクロムが突出しているせいでグラフが見にくくなっているのですが(笑)、種類によっては基準を満たしていない栄養素があることがわかりますね。
実は30代男性は全ての性別・年代の中で必要とされるカロリーおよびビタミン・ミネラルが多く、ベースクッキー4袋では全ての栄養素を基準値以上補うことができていません。
具体的にはビタミンA、ビタミンB2、カリウムなどが基準値を下回っている種類があります。
またビタミン・ミネラルに関しては耐容上限量が定められている、つまりは「これ以上摂取しない方が良いですよ」という量が存在する栄養素があります。
ベースクッキーでは抹茶味に含まれているマンガンが、耐容上限量をオーバーしているため注意が必要です。
マンガンの1日の耐容上限量は11mgであり、1食換算すると3.7mgとなりますが、抹茶4袋分にはマンガンが6.8mg含まれています。
つまりは毎日毎食ベースクッキー抹茶味を4袋摂取し続けていると、マンガンを過剰摂取してしまうことになるということですね(そんな人はまず存在しないと思いますが)。
個別に見ると過不足がみられるベースクッキーですが、一方で多くのビタミン・ミネラルが必要となる30代男性であったとしても、4袋を摂取すると1食分に必要な1.7~2倍のビタミン・ミネラルを得ることができるため、ベースクッキーは栄養素が豊富に含まれた食品であると言えます。
ベースクッキー4袋分のナトリウムと飽和脂肪酸の含有量は?
次に、厚生労働省が摂取上限量を設定している飽和脂肪酸とナトリウム(食塩)を、ベースクッキー5種類がどの程度含有しているかを調査しました。
上限量が設定されているということはつまり、我々の食生活において食塩と飽和脂肪酸は「摂りすぎ注意」な栄養素なわけです。
日本人が食塩過剰摂取していることは割と有名な話で、平均的な男性で11g、女性で9.3g程度の食塩を1日に摂取していると言われています。
厚生労働省が定める値(1日の摂取上限)は次のとおりです
- 飽和脂肪酸 総エネルギーの7%以下
- ナトリウム(食塩相当量) 男性7.5g未満,女性6.5g未満
飽和脂肪酸は厚生労働省の定める値では、総エネルギーの7%以下と目標量が設定されているので、1日摂取カロリーが2200kcal(男性)の場合、23.3g、2000kcal(女性)の場合は15.5gが上限となります。
ナトリウム(食塩相当量)は男性と女性では値が異なり、男性の方が制限が緩やかになっています。
ではベースクッキーに含まれる飽和脂肪酸とナトリウム(食塩)含有量はどの程度なのでしょうか?
ベースクッキーの飽和脂肪酸量は不明
まず飽和脂肪酸ですが、ベースクッキーの栄養成分表示に飽和脂肪酸の欄はありませんので、不明です(笑)。
ベースクッキー1食分には30g前後の脂質が含まれています。
脂質は大きく分けて飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分類されますが、それぞれの含有量が不明なため、ベースクッキーの飽和脂肪酸が厚生労働省の定める値をクリアしているかどうかは、何とも言えません。
次にナトリウム(食塩)の量はどうでしょうか?
ベースクッキーの食塩量は非常に少ない
ベースクッキーを成人男性・女性が4袋摂取した場合、それぞれの味で何gの塩分を摂取することになるのか、そしてその量が厚生労働省が定める値のどの程度の値を占めるのかを示したが次の表になります。
味 | 4袋分の塩分 | 男性上限比率 | 女性上限比率 |
さつまいも味 | 0.32g | 14.2% | 16.41% |
ココア味 | 0.8g | 35.6% | 41.0% |
抹茶味 | 0.32g | 14.2% | 16.4% |
アールグレイ味 | 0.4g | 17.8% | 20.5% |
ココナッツ味 | 0.36g | 16% | 18.5% |
男性の場合、食塩の1日上限量が7.5gですので、1日3回食事を摂取すると仮定すると、1回の食事では2.5gの食塩が上限となります。
また同様に女性は2.17gとなります。
2.5gに対して、1回の食事分(900kcal)のベースクッキーに含まれる食塩量は0.32~0.8g、百分率にすると1食あたりで上限の14.2~35.6%と、食塩含有量は非常に少なく、健康的な塩分量であることがわかります。
女性の場合も同様で、1食の上限のうちベースクッキーから摂取する塩分は16.4~41.0%となっており、ベースクッキーは健康に良い食品であると言えます。
加えて言えばベースクッキー5種類のうち、食塩含有量が突出しているのはココア味のみで、ココア味以外のベースクッキーは1食あたりの食塩含有量はめちゃめちゃ少ないです。
ベースクッキーを4袋摂取した場合のPFCバランス、ビタミン・ミネラル、飽和脂肪酸と食塩については以上となりますが、次はベースクッキーを必要カロリー分摂取した場合のビタミン・ミネラルを見ていきます。
ベースクッキーを必要カロリー分摂取すると、PFCバランスはどうなるの?
ここまでベースクッキー4袋分の栄養を解説してきましたが、ベースクッキーは1袋あたりのカロリーが152~160kcalです。
運動量が通常程度の30代男性が1食分に必要とするカロリーは900kcalであるため、実はベースクッキー4袋を完食しても1食に必要なカロリーに満ちません。
「完全栄養食※」を摂取する際に必要カロリー分を摂取したいという需要も多いので、ベースクッキーで必要カロリー分を賄うとPFCバランスはどうなるのでしょうかを見ていきたいと思います。
ベースクッキーは脂質が高め
運動量が通常程度の30代男性が1食に必要なカロリー(900kcal)分の完全食(※)BASEクッキーを摂取した時、三大栄養素をそれぞれ何kcal摂取しているかを計算し、厚生労働省が定める数値に適合しているかを示したのが次の表です。
なおベースクッキーは味によってPFCバランスが異なりますので、それぞれの数値を記載しています。
糖質(kcal) | 脂質(kcal) | タンパク質(kcal) | |
厚生労働省 目標量(男性) | 450~585 | 180~270 | 117~180 |
ベースクッキー(サツマイモ) | 397 | 325 | 161 |
ベースクッキー(ココア) | 357 | 349 | 173 |
ベースクッキー(抹茶) | 375 | 344 | 165 |
ベースクッキー(アールグレイ) | 378 | 331 | 172 |
ベースクッキー(ココナッツ) | 348 | 377 | 156 |
表では少しわかりにくいので、グラフにしたのが次の図です。
黒線が厚生労働省の定める三大栄養素(糖質・脂質・タンパク質)の上限と下限、黒線以外はベースクッキー5種類の三大栄養素(糖質・脂質・タンパク質)となっています。
4袋食べた場合の時と同様、脂質が多く糖質が少ないため、ベースクッキーは厚生労働省の定める数値からは外れています。
次に女性が、完全食(※)ベースクッキーを1食(約667kcal)分摂取したとき、三大栄養素(糖質・脂質・タンパク質)をそれぞれ何kcal摂取しているかを計算し、その値が厚生労働省の目標値に適合しているのかを示したのが次の表です。
糖質(kcal) | 脂質(kcal) | タンパク質(kcal) | |
厚生労働省 目標量(女性) | 333~433 | 133~200 | 87~133 |
BASEクッキー(サツマイモ) | 294 | 241 | 119 |
BASEクッキー(ココア) | 264 | 259 | 128 |
BASEクッキー(抹茶) | 278 | 255 | 122 |
BASEクッキー(アールグレイ) | 280 | 245 | 127 |
BASEクッキー(ココナッツ) | 268 | 290 | 120 |
同じくグラフで示すと次のような結果となりました。
結果はもちろん男性同様で、5種類のベースクッキーはすべて脂質が多く糖質が少ないため、厚生労働省の定める値からは外れてしまいます。
ベースクッキーは必要カロリー分摂取するとビタミン・ミネラルが超豊富になる
次に900kcal分ベースクッキーを摂取した場合、あなたがビタミン・ミネラルをどのていど摂取可能かを解説します。
先ほども書きましたが、ビタミン・ミネラルのうち、飽和脂肪酸とナトリウム(食塩相当量)については厚生労働省の数値以下を摂取するようのみ(上限のみ)、設定されています。
ですので飽和脂肪酸とナトリウムに関しては、ビタミン・ミネラルと分けて解説を行っています。
ベースクッキーは厚生労働省が定める値以上のビタミン・ミネラルを含有している
これからお見せするグラフは、あなたが「完全食(※)BASEクッキー」を1食分(必要カロリー分、30代男性900kcal)摂取したとき、厚生労働省が示す推奨摂取量の何割程度のビタミン・ミネラルをBASEクッキーから摂取できるのかを示したチャートです。
グラフの形はベースクッキー4袋を食べた時とほぼ同じになることがわかります。
やっぱりココア味のね、クロム含有量がすごい邪魔なんですよね笑
ちなみにクロムをこれだけ摂取してもクロムの過剰摂取にはなりませんのでご安心ください。
さて、各種類(味)のビタミン・ミネラルの特徴をまとめると次のようになります。
- サツマイモ味は全て基準値を超え、耐容上限に達している栄養素はない
- ココア味は全て基準値を超え、マンガンが耐容上限量に達する
- 抹茶味は全ての基準値を超え、マンガンが耐容上限量に達する
- アールグレイ味は全ての基準値を超え、マンガンが耐容上限量に達する
- ココナッツ味はビタミンB2が基準値を下回り、耐容上限量に達する栄養素はない
過不足なくビタミン・ミネラルを含有しているのはサツマイモ味のみとなっており、ココナッツ味はビタミンB2がわずかに基準値を下回っています。
ベースクッキー4袋はおおよそ600kcalあるのですが、その1.5倍を食べるともなると、耐容上限量の問題もちらほら出てくるため、ベースクッキーを毎日毎食食べるようなことは避けた方が良いと言えるでしょう(そんな人はやはりり居ないと思いますが)。
ビタミン・ミネラルを個別に見ると過不足が少し見られるベースクッキーですが、総体的にみると画像からもわかるように、ビタミン・ミネラルは超豊富であることがわかると思います。
ベースクッキーを必要カロリー分摂取した場合の飽和脂肪酸と食塩
次にベースクッキーを必要カロリー分摂取した場合の飽和脂肪酸と食塩について述べておきます。
飽和脂肪酸と食塩は栄養素のうち上限のみが設けられていて、つまりは「摂りすぎ注意」な成分ですね。
先に述べたようにベースクッキーの飽和脂肪酸は公表されておらず計算ができませんので、食塩のみ分析していきます。
まずは30代男性が1食分のカロリー(900kcal)をベースクッキーから摂取すると、塩分摂取量は次のようになります。
味 | 1食分の塩分 | 1食分の上限比率 |
さつまいも味 | 0.47g | 18.9% |
ココア味 | 1.13g | 45% |
抹茶味 | 0.47g | 18.8% |
アールグレイ味 | 0.57g | 22.6% |
ココナッツ味 | 0.51g | 20.4% |
非常に塩分が少ないですね。
高血圧の人や腎臓の病気をお持ちの方の中には、塩分摂取制限を指導されている方も多いはずです。
ベースクッキーは1食に換算しても非常に塩分量が低いため、やはり健康的な食品であると言えますね。
次は女性が1食分のカロリー(667kcal)をベースクッキーで摂取した場合の塩分量を見てみましょう。
味 | 1食分の塩分 | 1食分の上限比率 |
さつまいも味 | 0.35g | 16.2% |
ココア味 | 0.83g | 38.4% |
抹茶味 | 0.35g | 16.1% |
アールグレイ味 | 0.42g | 19.3% |
ココナッツ味 | 0.38g | 17.3% |
女性は男性と比較すると摂取上限量が厳しく設定されている(1日男性7.5g,女性6.5g)ものの、必要カロリーが少なくて済みます。
結果、男性と女性がベースクッキーを必要カロリー分摂取すると、男性・女性それぞれの摂取上限量より低い割合で塩分を摂取することとなります。
いずれにせよ男女ともに食塩に関して言えば、仮にベースクッキーだけで生活をすることになったとしても健康的な生活が送れると言えます。
「おやつ型完全栄養食(※)」としてのBASEクッキー
これまで見てきたように、1食分すべてをベースクッキーで賄うと過剰摂取となるビタミン・ミネラルがあることや、PFCバランスが厚生労働省が定める値から外れてしまうといったデメリットが存在します。
つまりベースクッキーは1食の代替商品というよりは、栄養補助食品的な摂取をする目的で開発された商品であると思われます。
では、BASEクッキーはほかのおやつ(クッキー)と比較すると、栄養面でどのような違いがあるのかを解説します。
ベースクッキー1袋分の栄養素はタンパク質・ビタミン・ミネラルが豊富
まずBASEクッキーをおやつとして摂取した場合、つまりBASEクッキー1袋を食べた時、あなたがどの程度の栄養を摂取できるのかを解説していきます。
BASEクッキーには5種類の味が商品展開されていますが、種類によるビタミン・ミネラルの差異についてはすでに述べた通りですので、ここではBASEクッキーさつまいも1種類を基準として比較を行います。
まずベースクッキーさつまいも味1袋に含まれるビタミン・ミネラルは次のグラフの通りです。
厚生労働省が推奨する1食で摂取すべきビタミン・ミネラルの量を1として青い線で示し、BASEクッキー1袋に含まれる栄養素の量をオレンジで示しました。
BASEクッキーに含まれるビタミン・ミネラル等は、味により含有される成分が大きく異なりますが、BASEクッキー5種類すべての味は1袋中に概ね1食の50%程度のビタミン・ミネラル、1日の食事に換算すれば16.7%(50%の1/3)程度のビタミン・ミネラルが含まれています。
次にBASEクッキー1袋に含まれる熱量(カロリー)を見ていきます。
BASEクッキーさつまいも味に含まれる熱量は152kcalで、1日に必要な熱量を男性2700kca・女性2000kcalとすると、それぞれ1食に必要な熱量の16.9%・22.8%程度のカロリーをカバーでき、1日の食事に換算すると5.6%、7.6%程度のカロリーをカバーできることになります。
次にあなたがBASEクッキーさつまいも味1袋を摂取したとき、1食に必要な三大栄養素をどの程度摂取できるかを見ていきます。
次の表は、BASEクッキー1袋分が1食分の下限値のどの程度をカバーできるかを男性・女性それぞれ示しています。
糖質 | 脂質 | タンパク質 | |
男性 | 18.3% | 37.4% | 28.5% |
女性 | 20.1% | 41.2% | 31.4% |
また、1日分の下限値のどの程度をカバーできるかを表にすると次のようになります(上記の表の1/3の数値)。
糖質 | 脂質 | タンパク質 | |
男性 | 6.1% | 12.5% | 9.5% |
女性 | 6.7% | 13.7% | 10.5% |
ご覧いただいた通り、摂取カロリーのうち糖質は少なめ、脂質とタンパク質から多くのカロリーを摂取できることがわかります。
後述しますが一般的なクッキーは、ほとんどが糖質と脂質から構成されているためタンパク質からの摂取カロリーはほぼ無いに等しいです。
BASEクッキーは、一般的なクッキーには含有されていないタンパク質が多く含まれているのが大きな特徴です。
近年は糖質ダイエットに代表されるように、「糖質は悪」のような風潮がありますので、そうした世の中の流れを意識した栄養成分になっているのではないか思われます。
BASEクッキーと通常のクッキーとの比較
BASEクッキー1袋分の値段と栄養が判明したところで、他のクッキーとの比較を行っていきます。
今回BASEクッキーと比較するのは、森永から発売されているムーンライトクッキーです。
ムーンライトクッキーは1枚あたり42kcal、BASEクッキーさつまいも味は1袋で152kcalですので、ムーンライトクッキーおよそ3.6枚がBASEクッキーさつまいも味と同じカロリーとなります。
ムーンライトクッキーの栄養成分表示は公表されておらず、原材料として卵黄が使用されているものの、ビタミンや鉄分などは殆ど含有されていないのではないかと思われます。
一方でBASEクッキーはこれまで見てきたように、1日に必要な栄養素の約13%を1袋で摂取できるため、栄養成分についてはBASEクッキーが圧倒的に優れている製品であると言えるでしょう。
次に三大栄養素です。
三大栄養素はすべての食品に成分表示が義務化されており、ムーンライトクッキーもパッケージで確認することができます。
ムーンライトクッキーとBASEクッキー(さつまいも味)の三大栄養素を同一カロリー(152kcal)で比較すると、次のようなグラフになります。
BASEクッキーはムーンライトクッキーと比較すると、糖質・脂質が少ない分、タンパク質から多くのカロリーを摂取できることがわかります。
ムーンライトクッキーに限らず、一般的なクッキーはほとんど糖質と脂質で構成されているため、BASEクッキーにタンパク質が豊富に含まれている点は大きな利点であると言えるでしょう。
またベースクッキーとカロリーメイト・ムーンライトクッキーを比較した記事も別途書いていますので、興味のある方は見ていただければと思います。
ベースクッキーの栄養素・成分まとめ
ここまでベースクッキーを1食分摂取した場合のPFCバランス・ビタミン・ミネラルを分析し、間食としてベースクッキーを1袋摂取した場合の栄養について、他のクッキーとの違いを交えながら解説を行いました。
最後に、簡単に本記事をまとめてみたいと思います。
- ベースクッキーのPFCバランスは、脂質が多く糖質が少ないが味によって多少の差異がある
- 食事としてみるとベースクッキーのPFCバランスは悪いが、おやつとしてみると最高の栄養バランス
- つまりベースクッキーは食事の代替ではなく、栄養補助的な利用が◎
- ベースクッキーはビタミン・ミネラル含有量がかなり優れた製品
- 一部耐容上限量を超えるビタミン・ミネラルもあるが、毎食ベースクッキーなどの無茶をしなければ問題なし
- ベースクッキーの食塩含有量はとても少ない
- 他のクッキーと比較すると、PFCバランス良好、もちろんビタミン・ミネラルは圧倒的豊富
上記のような特性により、ベースクッキーはダイエットに向いた商品であると言えるのですが詳細については別途記事を書いていますので読んでいただければ幸いです。