カロリーメイトは栄養が豊富に含まれているので便秘・便通が改善するはず。
いやカロリーメイトはパサパサだし水分が皆無に見えるし、どうみても便秘になりそうな食べ物だ。
カロリーメイトには上記のような全く異なるイメージを持っている方が多いようです。
本記事では便秘の原因と改善方法をお伝えするとともに、カロリーメイトに含まれている原材料や栄養が便秘・便通にどのような影響を与えるのかを執筆していきます。
そもそもカロリーメイトは便秘・便通改善を謳うことはできない
まずカロリーメイトは医薬品ではありませんので、大塚製薬や本ブログのように不特定多数の方が目にする場所で「カロリーメイトは便秘・便通に効果がある」と言うことはできません。
(誇大広告等) 第六十六条 何人も、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品の名称、製造方法、効能、効果又は性能に関して、明示的であると暗示的であるとを問わず、虚偽又は誇大な記事を広告し、記述し、又は流布してはならない。
カロリーメイトは栄養素が多く含まれているため健康食品に該当すると考えられますが、健康食品を医薬品のように効果効能を謳うことは違法となります。
ですので本記事では便秘の原因を列挙し、主にカロリーメイトに含まれる栄養素が便秘の原因とどのように関わっているかを調査していきます。
便秘の多くは弛緩性便秘が原因で、生活習慣の見直しで改善できる
厚生労働省が運営するe-ヘルスネットによると、慢性便秘の分類はおおきく2つに分類されます。
- 器質性便秘
- 機能性便秘
便秘のうち1番の器質性便秘は胃や腸・肛門などで生じた疾病が原因で便秘となっている状態で、生活習慣や食生活の見直しで症状が改善するものではありませんので直ぐに病院へ行った方が良い便秘です。
一方で機能性便秘は消化管に異常が無いもので、弛緩性便秘・けいれんせ性便秘、直腸性便秘の3つに分類されるのですが、慢性便秘の多くは機能性便秘で、原因は生活習慣が主であるため生活習慣の改善が第一選択となります。
生活習慣にはもちろん食生活も含まれますので、カロリーメイト摂取の有無は便秘におおきく関係する事項であると言えます。
カロリーメイトで便秘の予防はできるのか?
第一三共ヘルスケアが運営する「くすりと健康の情報局」には、便秘の予防を行うための方法がいくつかあげられています。便秘の予防のために必要となる要素をカロリーメイトと絡めてまとめると次の3点に集約されます。
- 食事のリズムを整える
- 食物繊維を十分に摂取する
- 極端なダイエットは避けて、バランスのとれた食生活を心がける
- 水分を十分に摂取する
上記3項目をカロリーメイトは満たしているのかを本ブログで考察していきます。
カロリーメイトは食事のリズムを整えて、便通改善に関与する
まず最初にカロリーメイトは食事のリズムを整えてくれるのかを解説します。
結論から言えばカロリーメイトは食事のリズムを整えるのに最適なアイテムであると言えます。
その最大の理由は「カロリーメイトは食事をするのに時と場所を選ばない」からです。
カロリーメイトはPFCバランスが余り良くないため、毎食食べ続ける食品ではありません。
しかしある程度のカロリーとビタミン・ミネラルを含んでいるため、1食分をカロリーメイトで代替しても問題はありません。
例えば朝食を時間がないという理由で抜いてしまう人は、カロリーメイトゼリーだけでも口にすれば200kcalを一瞬で摂取することが可能です。
とくに朝食は便意を感じさせるために必要ですので、便秘気味の方はまず「朝食を抜かない」ことを目標にカロリーメイトの摂取を開始することをおすすめします。
ごはんを食べると胃腸が信号を受けて動き出し、便意を感じやすくなります。便意を感じたときに我慢をせずトイレに行くようにしていれば、朝食後トイレに行く習慣がつくりやすくなるでしょう。
健栄製薬
カロリーメイトは見た目に反して便通に効果がある食物繊維が豊富
便秘の予防にとって重要な要素の2つめは「食物繊維の摂取」です。
カロリーメイトは形状からして食物繊維なんてこれっぽっちも入っていないように思えるのですが、実はカロリーあたりの食物繊維は豊富に含まれています。
最もカロリーあたりの食物繊維含有量が多いカロリーメイトリキッドの場合1本(200kcal)で2.5gの食物繊維が摂取可能です。
成人男性は21g、成人女性は18gの食物繊維摂取が推奨されており、カロリーメイトリキッドを1本飲んだ程度では推奨量には追い付かないのですが、200kcalで2.5gの食物繊維はカロリーあたりにして量が多いと言えます。
仮に1日に2000kcalを摂取する人が食事全てをカロリーメイトリキッドだけで過ごすと1日に25gもの食物繊維を摂取できることになるからです。
- 参考記事⇒カロリーメイトの食物繊維は割と豊富
カロリーメイトを食べることで体内に取り込まれた食物繊維は、胃などの器官で消化されることなく大腸に達します。
食物繊維で便通が改善する理由はいくつかあるのですが、次の2点に集約されます。
- 食物繊維は腸の蠕動運動を促す善玉菌を増やす
- 食物繊維は便を柔らかくしたり、便の容積を増やす効果がある
カロリーメイトが大腸菌や便の硬さ・大きさに影響を与えるようには思えないのですが、カロリーメイトに多く含まれている食物繊維には上記のような効果があるのです。
カロリーメイトは便通改善に必要な栄養は豊富に含まれているの?
カロリーメイトは形状(ブロック・ゼリー・リキッド)によってPFCバランスや含まれているビタミン・ミネラルが異なるのですが、便秘にならないために必要な栄養素は先にあげた食物繊維を除くと次のようになります。
- 適度な脂質
- ビタミンE、ビタミンB群
まず意外に思うかも知れませんが、適度な脂質は便秘の予防に必要です。
脂質の元となる油を極端に減らすと、便が腸を通る際の潤滑油にならず、便が出にくくなってしまうのです。
大正製薬
脂質を摂取する観点からはカロリーメイトブロックは最適のアイテムであると言えます。
なぜならカロリーメイトブロックは三大栄養素の中でも脂質が飛びぬけて多い食品だからです。
- 参考記事⇒カロリーメイトの脂質量について
次に便秘改善のために必要となる栄養素はビタミンEとビタミンB群です。
ビタミンE・・・腸の運動をコントロールする自律神経を整える作用や、血行をよくする作用があり、腸をイキイキ活動させるのに役立ちます
ビタミンB群・・・パントテン酸やビタミンB1も自律神経(副交感神経)を刺激して、腸のぜん動運動を高める働きがあります
大正製薬
カロリーメイト各種のビタミン・ミネラルを分析するとミネラルの不足が目立つのですが、ビタミンはビオチンやビタミンK(カロリーメイトゼリーはビタミンCも)以外のビタミンは豊富に含まれています。
- 参考記事⇒カロリーメイトのビタミン・ミネラル含有量
つまりカロリーメイトを摂取することは、便秘改善に必要となるビタミンであるビタミンEとビタミンB群を豊富に摂取できることになります。
このように脂質・ビタミンの観点からカロリーメイトは便通改善に必要な栄養素が多く含まれていると言えます。
カロリーメイトで便通が改善した声は多い
このように理論上カロリーメイトは便通改善につながる栄養素が多いため、「カロリーメイトを食べたら便秘が改善した」との声も多く聞かれます。
しかし一方で「カロリーメイトが便秘の原因になった」との声も多くあります。
カロリーメイトで便秘になるって本当?
このようにカロリーメイトを摂取することで、便秘を改善する栄養素を体に取り入れることができるのですが、「カロリーメイトを食べたら便秘になった」と感じる人も多くいるようです。
「カロリーメイトは便秘を改善する栄養素が多く含まれている」と言ったにも関わらず「カロリーメイトで便秘になった」と主張する人が多いのはなぜなのでしょうか?
実はカロリーメイトを食べて便秘になる理由は2つあり、次の通りです。
- カロリーメイトブロックだけ食べて水分を摂取していない
- カロリーメイトは腹持ちが良いから1日の食事量が減っている
この2点について解説します。
カロリーメイトブロックを食べる時は水分の摂取が必須
カロリーメイトを食べたことがある方はご存じかと思いますが、カロリーメイトブロックはパサパサです(笑)。
人間は水を直接摂取しなくても野菜や白米など水分量の多い食事を摂取することで、間接的に水分を補給しているのですがカロリーメイトブロックは(正確にはわかりませんが)水分量が極めて少ない商品です。
便秘を改善するには水分の摂取が必要となりますが、カロリーメイトブロックからは水分が補給できませんのでカロリーメイトブロックを食事の代替とするような場合には必ず水分も一緒に補給するようにしましょう。
一方でカロリーメイトゼリーやカロリーメイトリキッドは当たり前ですが、水分量がかなり多い商品です。
カロリーメイトゼリー・カロリーメイトリキッドを摂取しても、それが原因で便秘になることは考えにくいです。
カロリーメイトは腹持ちが良いので食事量が減りがちになる
カロリーメイトは腹持ちが良いです。
例えば私が朝食にカロリーメイトを2本だけ食べても、昼食までお腹が空くことは少ないです。
このような腹持ちが良いカロリーメイトですので「カロリーメイトダイエット」という単語も生まれるわけですが、カロリーメイトの腹持ちの良さは便秘にとって良いことではありません。
なぜならダイエットや食事量の減少は、便の量を減らすことに繋がり便が硬くなるからです。
冒頭にもあったように極度なダイエットや食事量の減少は便秘にとって大敵となるため、カロリーメイトを摂取して食事が減り便通の減少が見られた場合は食事量を見直した方が良いでしょう。