ベースブレッドはグルテンフリー?グルテンフリー以外の大きなメリットとは?

ベースブレッドとグルテンフリー

ベースブレッドは完全栄養食※なので健康に良い食品であるというイメージがありますよね?
体に健康的というイメージから、ベースブレッドはグルテンフリーだと考える方も多いのではないでしょうか?

残念ながらベースブレッドはグルテンフリーの食品ではないため、グルテン不耐症(過敏症)の方はベースブレッドを摂取することはできません。

グルテンとは、グルテン不耐症とは何なのか、なぜベースブレッドはグルテンフリーだとは言えないのかを解説していきます。

MEMO

国民の健康を保持・増進するためのエネルギーや栄養素の数値は、厚生労働省が5年に一度「日本人の食事摂取基準」として公表しており、この記事でも「日本人の食事摂取基準」の数値を使用しています。

栄養素の摂取目標となる数値は科学的根拠の有無などにより「推定平均必要量・推奨量・目安量・目標量」など呼び名がわかりますが、当記事では一括して「厚生労働省が定める数値」と表記しています。

また必要となる栄養素の数値は年齢や性別によって異なりますが、基本的には30代で運動量が通常程度の男性を基準にしています。

グルテンフリーが好まれる理由とセリアック病

ベースブレッドがグルテンフリーか否かについてはベースフードの公式HPで明らかにしていただいているので、結論だけ申し上げると、ベースブレッドはグルテンフリーではありません。

BASE FOOD®は、グルテンフリーではありません。

BASE FOOD®は栄養士や栄養学の教授など、専門家の指導を受けて商品を開発しています。グルテンアレルギーは日本人には非常に少なく、アレルギーのかた以外はグルテンフリーの効果はあまり認められないとも言われています。パンや麺類を食べて不調を感じないかたは、安心してお召しあがりください。

ベースフード株式会社

とはいえ結論だけでは味気ないので、ベースブレッドがなぜグルテンフリーではないと言えるのか、その対応策と共に記事を書いていきます。

まずベースブレッドとグルテンの関係性をお伝えする前に、グルテンとはそもそも何なのか、またグルテンがなぜ健康に悪いとされているのかを解説します。

グルテンって何なの?

グルテンは、小麦、ライ麦、大麦などの穀物に含まれる二つのタンパク質、グリアジンとグルテニンが結合したものです。これらのタンパク質は穀物の胚乳に存在しています。

小麦全粒粉の構造

穀物が水と混ざると、これらのタンパク質は結合し、グルテンと呼ばれる粘り気のあるネットワークを形成します。このネットワークは、パンやパスタなどの製品が調理中に形を保つのを助け、特定の食感を提供します。

したがって、厳密に言えばグルテンは穀物自体には存在せず穀物から作られた製品(例えばパンやパスタ)は、製造過程で水が加えられグルテンが形成されるに至るのです。

グルテンはなぜ体に悪いと言われているの?

グルテンフリーの食事が好まれる理由の1つに、グルテン不耐症(セリアック病)の存在があげられます。

セリアック病は「グルテン」と呼ばれるたんぱく質を異物として体が認識する自己免疫反応が原因で、次のような症状が見られます。

セリアック病の典型例は、慢性的な下痢、体重減少、成長障害などですが、こうした重症例は比較的まれな部類に入ります。

より一般的な症状としては、便秘、お腹がはった感じ、疲れやすさ、頭痛、腹痛など、誰でも一度は経験したことがある、とてもありふれた症状です。

また、身体に必要な鉄、カルシウム、ビタミン、その他各種栄養素が吸収障害を受ける結果として、鉄欠乏性貧血、骨粗しょう症、口内炎、脱毛、皮膚の萎縮、手足の感覚障害、慢性的な肝障害なども発症することが知られています。

メディカルノート

セリアック病の存在によりグルテンは体に悪いと言われていますが、健康な人々にとってグルテンが体に悪いと言われている明確なエビデンス(科学的根拠)はまだ見つかっていません。

しかし日本人では約1%程度がセリアック病であると言われており、グルテンに対するネガティブなイメージがつくのは無理がないのかも知れません。

ベースブレッドの原材料にグルテンは含まれている?

ベースブレッドにグルテンが使用されているか否かを調べるため、ベースブレッドの原材料を見ていきたいと思います。

2023年6月現在でベースブレッドは7種類(プレーン、ミニ食パン、メープル、チョコレート、シナモン、ミニ食パンレーズン、カレー)発売されていますが、それぞれ使用されている原材料は異なります。

ただカレー味を除くと大半の原材料は共通しており、カレー味をのぞくベースブレッドのグルテン生成に関係するのが次の2点です。

ベースブレッド(カレー味を除く)のグルテン生成に関係する原材料

小麦全粒粉(国内製造)、ライ麦全粒粉

またカレー味の原材料のうち、ベースブレッドのグルテン生成に関係しているのは次の1点です。

ベースブレッド(カレー味を除く)のグルテン生成に関係する原材料

小麦全粒粉(国内製造)

先に述べたようにグルテンの原材料となる2つのたんぱく質、グリアジンとグルテニンは小麦・ライ麦・大麦などの胚乳に存在しています。

ベースブレッドの原材料である小麦全粒粉とライ麦全粒粉は種子全体を粉砕して作られているため、ベースブレッドは当然、グリアジンとグルテニンが含まれています
ベースブレッドを作る際に、小麦全粒粉に水を加えて混ぜると、これらのタンパク質が結合し、粘り気のあるネットワークを形成しグルテンを生成します

したがって、小麦全粒粉とライ麦全粒粉を胚乳ごと使用しているベースブレッドは当然グルテンフリーではないのです。

ベースブレッドはグルテンフリーではないけど栄養豊富

ベースブレッドはグルテンフリーではないことが本記事でお分かりいただけたと思いますが、ではグルテンフリーではないベースブレッドを食べないのは最良の選択肢と言えるでしょうか?

あなたがベースブレッドに対してできる行動は2つです。

  • ベースブレッドをあきらめてグルテンフリーのパンを食べる
  • グルテンフリーをあきらめてベースブレッドを食べる

それぞれ見ていきましょう。

グルテンフリーのパンは高価でビタミン・ミネラルが不足する

グルテンフリーで代表的なパンは、米粉パンです。
米粉は小麦粉と異なりグルテンフリーですので、セリアック病の方でも安心して口に入れることができる食材です。

米粉パンは小麦パンと比較するとグルテンフリーであるだけでなく、消化が良い、食物繊維が豊富であるなどのメリットがあります

一方でデメリットとしては次のような点があげられます。

  • 小麦パンより硬く、乾燥している傾向がある
  • グルテンがないため弾力性に欠ける
  • グルテンフリー製品は流通していないため高価になりやすい
  • 米粉はたんぱく質が少なく、炭水化物が多い

味の良し悪しは個人の好みに依ることが多いかと思いますが、私の体験では、特に価格面で「え?」と思うくらいの金額を米粉パンには支払わなければならないことがあるので、注意が必要です。

ベースブレッドはグルテンフリーを上回る栄養価値がある

個人的に最良の選択肢はセリアック病の方以外グルテンを気にせずベースブレッドを食べることです。

セリアック病の方はグルテンを摂取することで体調不良になりますが、先に述べた通り、セリアック病の方以外はグルテンが健康に害を及ぼすという明確なエビデンスは今のところありません。

ベースブレッドは五大栄養素(炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラル)がバランス良く配合されており、完全栄養食※の名前に偽りはありません。

例えばベースブレッドは2袋で1食分ですが、30代で運動量が通常程度の男性に必要なビタミン・ミネラルを1(真ん中の黒い線)とすると、1食分には次のようなビタミン・ミネラルが含まれています。

ベースブレッド2袋のビタミン・ミネラル(202306)

ご覧の通りベースブレッドからは厚生労働省が推奨するよりはるかに多くの栄養を摂取することが可能です。

ビタミン・ミネラルの欠乏や、三大栄養素(炭水化物・タンパク質・脂質)のアンバランスな摂取は健康を損なうという事実は、グルテンが体に悪いという現象より根拠のある話です。

グルテンを摂取するデメリットより、五大栄養素をバランス良く摂取するメリットの方が大きいと考えられますので、グルテンを避けるよりベースブレッドで栄養を摂取する優先度の方が高いと言えるでしょう。

注釈 

※栄養素等表示基準値に基づき、脂質・飽和脂肪酸・n-6系脂肪酸・炭水化物・ナトリウム・熱量を除いて、全ての栄養素で1日分の基準値の1/3以上を含む。

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