ベースブレッドは1日何個食べればよいの?足りない場合はどうすれば良い?

完全栄養食※として売れ行き好調のベースブレッド、今回は「ベースブレッドを食べる量」に関して検証を行います。

ベースフード株式会社の公式HPでは1食分を2袋としてベースブレッドが紹介されていますが、「毎食食べても良いの?」「1日1食だけで良いの?」「1食1袋じゃだめ?」などと疑問を持たれる方も多いです。

本記事ではベースブレッドを1日または1食に何個食べたらよいのか、また最大何個まで食べられるのかをその根拠と共に執筆していきます。

ベースブレッドは公式によると1食2袋食べることになっているけど・・・

では早速1日にベースブレッドを1日または1食に何個食べれば良いのかを検証していきます。

まず最初にベースフード株式会社の公式では、お客様の質問である「ベースブレッドを1日に何個食べたら良いのか」に対する回答を行っています。

「BASEFOODは1日何食まで食べていいですか?」という質問に対する回答は以下の通りです。

摂取上限は設けておりませんが、ご自身の摂取可能カロリーや運動レベルによってご調整いただきますようお願いいたします。また、1度に1食分全てをお召し上がりいただく必要はなく、1日のお食事の中で自由に調整していただければと思います。

* BASE PASTAは1袋で1食、BASE BREADは2袋で1食、BASE Cookiesは4袋で1食

ベースフード株式会社

まず最下部の注釈にもあるように公式ではベースブレッドは2袋で1食分としていますが摂取上限は設けておらず、摂取量は自身の摂取可能カロリーや運動レベルによって調整してくださいとあります。

ベースブレッドはなぜ1食2袋なのか?

ベースブレッドの栄養やカロリーについては別記事にち詳細に執筆しているので、ここではポイントだけ整理して「ベースブレッドを何袋食べたら良いのか」を整理します。

まず2袋で1食分とする根拠ですが、ベースブレッドの完全栄養食※の定義を見ればわかりやすいです。

ベースブレッド「完全栄養食」の定義

※栄養素等表示基準値に基づき、脂質・飽和脂肪酸・n-6系脂肪酸・炭水化物・ナトリウム・熱量を除いて、全ての栄養素で1日分の基準値の1/3以上を含む。

ベースブレッドは2袋で栄養素等表示基準1日分のうち1/3以上を含むため、1食分=2袋となることがわかります。

しかし完全栄養食※の根拠となる栄養素等表示基準値は日本人の1日に必要な平均的な値であり、個別に年齢・性別・運動量をターゲットにした指標ではありません

ですので「1日に何個食べるのか?」をテーマにした場合、各人の属性(男女、年齢、運動量)を明らかにする必要があります。

下記の表は厚生労働省が公表している「日本人の食事摂取基準2020」より性別・年齢・運動量により推定されるエネルギー必要量を表にしたものです。

ご自分の年齢・性別・運動量に当てはまる1日の推定エネルギー必要量を一度ご覧ください。

推定エネルギー必要量の表

例えば30代で運動量が通常程度の女性であれば、1日の推定エネルギー必要量は2050kcalということがわかります。

ベースブレッドは便宜上2袋で1食となっていますが、例え運動量が同程度であっても男女差で必要となるカロリーがかなり異なることが表からわかります。
例えば30代男性と女性では運動量が同じ「Ⅱ」であったとしても、必要となるカロリ-は男性2700kcalで、女性の2050kcalとは差が大きいのです。

つまり1食にベースブレッドを何袋食べたら良いのかをカロリーベースで考えると「人によって異なる」ということになります。

では我々消費者は「個人の必要カロリーに応じてベースブレッドを食べる量を調整すればOKなの?」という話になるのですが単純にそうはいかないのです。

ベースブレッドを必要カロリー分摂取したらどうなるのか?

ベースブレッドを1食または1日あたり何袋食べたらよいのかを考察するには次の2点に留意する必要があります。

  1. ベースブレッドのPFCバランス
  2. ベースブレッドのビタミン・ミネラル含有量

それぞれ見ていきましょう。

ベースブレッドはPFCバランスにクセがある

単純に必要カロリー分のベースブレッドを食べるべきではない理由の1つが、ベースブレッドのPFCバランス(タンパク質と脂質と炭水化物の摂取比率)が歪な点です。

ベースブレッドは厚生労働省が定めるPFCバランスと比較するとタンパク質が多く炭水化物と脂質が少ない配分となっています。
実はPFCバランスの歪さはベースブレッドの完全栄養食※の定義にも示唆されていますので、再度見てみます。

ベースブレッド完全栄養食の定義

※栄養素等表示基準値に基づき、脂質・飽和脂肪酸・n-6系脂肪酸・炭水化物・ナトリウム・熱量を除いて、全ての栄養素で1日分の基準値の1/3以上を含む。

ベースブレッドは栄養素等表示基準に基づき「脂質・飽和脂肪酸・n-6系脂肪酸・炭水化物・ナトリウム・熱量を除いて」1日分の基準値の1/3以上を含むとあります。

飽和脂肪酸・n-6系脂肪酸は脂質に含まれる栄養素ですので、つまりはベースブレッドは「脂質・炭水化物」が不足して結果熱量(カロリー)が少ない食品であることが暗にほのめかされています。

逆に少ないカロリーにも関わらずタンパク質は基準値を超えているので、ベースブレッドはタンパク質豊富な食品であると言えます。

炭水化物・タンパク質・脂質を毎日欠かさずバランス良く食べている人はまずいないと思いますが、ベースブレッドの食事に占める割合を増やすことで、脂質・炭水化物少な目でタンパク質が多い食事を継続的に摂取し続けることになる点は留意した方が良いでしょう。

ベースブレッドはビタミン・ミネラルが豊富すぎる

ベースブレッドを必要カロリー分摂取しない方が良いもう1点の理由はビタミン・ミネラルの過剰です。

ベースブレッドのビタミン・ミネラルはかなり豊富に含まれており、30代の男性がベースブレッドを2袋摂取するだけで平均して厚生労働省が定める1食に必要な1.9倍のビタミン・ミネラルを摂取できることになります。
ただ全てビタミン・ミネラルが均等に1.9倍含まれているのではありません。
基準値と比較して不足するビタミン・ミネラルもある一方で10倍近く含まれているものが混在し、平均1.9倍のビタミン・ミネラルが含まれている状態です。

厚生労働省が定める値より多く含まれているビタミン・ミネラルを摂取すると過剰摂取の心配があるため、ある程度ベースブレッドの摂取量をセーブする必要があるわけです。

2袋ですら多いビタミン・ミネラルですが、これを必要カロリー分摂取するとビタミン・ミネラルが過剰摂取となるのは不思議ではありません。

ではベースブレッドは1日または1食に何袋食べられるのか

上記のとおり「PFCバランスの歪さとビタミン・ミネラルの過剰」という2つの問題を抱えているわけですが、それらを踏まえて1日に何袋のベースブレッドを食べるべきかを推定していきます。

その方法は次の2つです。

  1. 栄養素の過剰やバランスを気にせずカロリー分のベースブレッドを食べる
  2. 栄養素の過剰摂取にならないようにベースブレッドを食べる

2つの選択肢をそれぞれ選んで良い理由と、ベースブレッドを1日または1食あたり何袋を食べたらよいかをお伝えします

必要カロリー分のベースブレッドを食べると1日(1食)何袋になる?足りないときは?

まず「栄養素の過剰やバランスを気にせずカロリー分のベースブレッドを食べる」から見ていきます。

さんざんベースブレッドの栄養について言及したにも関わらず、ベースブレッドをカロリー分摂取するなんてひどい話
そう思われるのも無理はありません。

しかし考えてみてください。
毎日PFCバランスやビタミン・ミネラルの上限値を考えて栄養を摂取しているでしょうか?

栄養バランスは考えてもビタミン・ミネラルの上限を考える人はまず居ないでしょう。
それでもあなたは(それなりに)健康に生きているはず、つまり一時的に過剰摂取となる栄養素があったとしても直ちに健康被害が起こることはありません。

つまり短期間であれば栄養の過剰摂取やPFCバランスが崩れたところで問題は無いと言えます。

食事を作るのが面倒、ある程度栄養バランスが確保できていれば良い、そうした方は短期間であればカロリー分だけベースブレッドを食べても差し支えは無く必要カロリー分だけベースブレッドを食べても問題ありません

では厚生労働省が定める推定エネルギー必要量分のベースブレッドを食べるとすると、あなたは1日で何袋のベースブレッドを食べれば良いのでしょうか?
男女・年齢・運動量別に表にしました。

なおベースブレッドは種類により含まれるカロリーが異なりますので、カロリーが中程度含まれるシナモン味(262kcal)をベースにしています。

まずは男性から見ていきます。

運動量が
少ない
運動量が
中程度
運動量が
多い
1-2歳3.6袋
3-5歳5.0袋
6-7歳5.2袋5.9袋6.7袋
8-9歳6.1袋7.1袋8.0袋
10-11歳7.4袋8.6袋9.5袋
12-14歳8.8袋9.9袋11.1袋
15-17歳9.5袋10.9袋12.0
18-29歳8.8袋10.1袋11.6袋
30-49歳8.8袋10.3袋11.6袋
50-64歳8.4袋9.9袋11.3袋
65-74歳7.8袋9.2袋10.5袋
75歳以上6.9袋8.0袋
カロリーベースの男性版1日摂取量

推定エネルギー必要量が最も多い15-17歳で運動量が多い男性の場合は、1日に12袋ものベースブレッドを食べて良いことになります。

食べ盛りの男の子はすごいですね。

一方で1~2歳の男の子には1日3.6袋のベースブレッドを与えれば良いことになりますが、さすがに離乳食~幼児食の移行期にベースブレッドを与える方はいないと思いますので参考までにしてください。

次に女性を見ていきます。

運動量少ない中程度多い
1-2歳3.4袋
3-5歳4.8袋
6-7歳4.8袋5.5袋6.3袋
8-9歳5.7袋6.5袋7.3袋
10-11歳7.1袋8.0袋9.0袋
12-14歳8.2袋9.2袋10.3
15-17歳7.8袋8.8袋9.7袋
18-29歳6.5袋7.6袋8.8袋
30-49歳6.7袋7.8袋9.0袋
50-64歳6.3袋7.4袋8.6袋
65-74歳5.9袋7.1袋8.0袋
75歳以上5.3袋6.3袋
カロリーベースの女性版1日摂取量

女性の場合推定エネルギー必要量が最も多くなるのは12~14歳です。
運動量が多い女性の場合はベースブレッドを1日に10.3袋食べれば、カロリーを満たすことができますね。

またこれらの数値を1食分に換算するには単純に3で割れば良いです。
実際この記事をご覧になられる方は18歳以上が多いと思いますが、ベースブレッドだけで1日を過ごすには男性だと1食あたり3袋前後、女性だと2.5袋程度が目安になります。

もしあなたがベースブレッドを2袋たべても足りないと感じるようであれば、追加でもう1袋を罪悪感なく食べても問題ないと言えるでしょう。

なおベースブレッドは種類によりカロリーのバラつきがありますので、食べるベースブレッドによって適宜増減を行う必要はあります。

ベースブレッドをビタミン・ミネラルの耐用上限量ギリギリまで食べると1日何袋になる?

次に長期的に安心してベースブレッドを食べ続けるには、1日または1食あたりのベースブレッド消費量をいくらにすれば良いでしょうか?

長期的なベースブレッドの摂取は栄養バランスに気を付ける必要があり、とくに継続的なベースブレッドの摂取で注意する必要があるのはビタミン・ミネラルの過剰摂取です。

ビタミン・ミネラルの過剰摂取を防ぐために厚生労働省では各栄養素に対して「耐用上限量」を設定しています。

耐用上限量とは健康障害をもたらすリスクがないとみなされる習慣的な摂取量の上限のことで、耐用上限量を超えなければ継続的にその栄養素を摂取し続けても問題がないと言えます。

実はベースブレッドを好きなだけ食べていくと、最初に耐用上限量に達するビタミン・ミネラルはベースブレッドの種類に関係なく「マンガン」です。
言い換えるとベースブレッドに含まれるマンガン量は厚生労働省が定める耐用上限量に対して、他のビタミン・ミネラルよりも割合が多いと言えます。

では実際にベースブレッド各種を何袋食べると厚生労働省が定める上限に達するのか、言い換えれば1日何袋までであればベースブレッドを食べることができるのかを表にしました。

種類1日最大摂取量
プレーン7.86袋
チョコレート6.47袋
メープル7.86袋
シナモン7.86袋
カレー7.86袋
ミニ食パン5.79袋
ミニ食パン・レーズン6.88袋
ベースブレッドをビタミン・ミネラルの耐用上限量まで食べられる量

上記のような結果となるのですが、いくつか気になる点がありますよね?

まずプレーン、メープル、シナモン、カレー味は1日に最大7.86袋まで食べることができます。
この4種類が同一であるのは、1袋に含まれるマンガン量が1.4mgと同一であることが理由です。

またマンガンは性別・運動量等により耐用上限量に変わりはなく18歳以上であれば一律11mgとなっていますので、18歳以上であれば上記の表は性差・運動量に関係なく適用できます。

なお18歳未満はマンガンの耐用上限量が設定されていませんが、もちろん11mgを超えて継続摂取して良いわけではありません。
マンガンは18歳未満の場合、過剰摂取に対する十分なエビデンスがないために設定されていないだけです。

ですので18歳未満の方がベースブレッドを継続的に食べる際は、上記の表よりも食べる量を減らした方が良いと言えます。

次にミニ食パンは最大摂取量が5.79袋となっています。
何かお気づきの方はいらっしゃるでしょうか・・・?

ベースブレッドミニ食パンを1食2袋として1日3回食べると6袋となり、マンガンの耐用上限量に達してしまうのです。
ですので実はミニ食パンだけを毎日毎食食べることは全くオススメできないと言えます。

1日あたりのベースブレッド最大摂取量を1食あたりに換算、つまりは3で割ったものが次の表です。

種類最大摂取量
プレーン2.62袋
チョコレート2.16袋
メープル2.62袋
シナモン2.62袋
カレー2.62袋
ミニ食パン1.93袋
ミニ食パン・レーズン2.29袋
ビタミン・ミネラルを基準とした1食あたりのベースブレッド最大摂取量

1食あたりに換算すると、1.93~2.62袋を食べ続けても耐用上限量には達さないことになります。

最後にPFCバランスですが、残念ながらベースブレッドを何袋食べようと1袋に含まれているタンパク質・脂質・炭水化物の比率が変わらない以上は厚生労働省が定める値に調整するのは不可能です。

参考までに30代女性が2袋のベースブレッド各種を摂取した場合のPFCバランスは次のようになります。

ベースブレッド2袋分の女性PFCバランス(202308)

ベースブレッドの炭水化物量は少ないですがベースブレッドの量を増やすと必然的に脂質やたんぱく質の摂取量も増えるためたんぱく質、そしてカレー味とチョコレート味などの脂質も基準からはずれてしまいます。

PFCバランスまで考慮するのであれば、ベースブレッドは1食2袋にして炭水化物や脂質など不足する栄養素を他の食事で補う方が良いと言えます。

ベースブレッドを1食1袋にしても良いのか?

最後にベースブレッドを1食1袋にするとどのようなメリットとデメリットが発生するのかを検証します。

結論から言えばベースブレッドの1食1袋生活はとてもオススメです。

なぜなら私も朝食としてベースブレッドをほぼ毎日1袋食べているからで、ベースブレッドを朝食にしておけばQOLが上がります。

1食を1袋のベースブレッドで済ます最大の特徴は低カロリーであることです。

運動量が通常程度の場合30代男女の推定エネルギー必要量は男性2700kcal、女性2050kcalです。
1食分に換算するとそれぞれ900kcal、683.3kcalになります。

ベースブレッドの1袋当たりカロリーは205~281kcalですので1食あたりの必要カロリーには全く足りていません

その点を是とするか非とするかがポイントなのですが、飽食の現代において低カロリーは一般的にはメリットであると言えるでしょう。

次にベースブレッドを1袋食べるとビタミン・ミネラルの含有量はどうなるでしょうか?

ベースブレッド2袋は厚生労働省が定める値の1.9倍を含むことは先ほど述べた通りですが、「1袋だとちょうど厚生労働省が定める値くらいなるのでは?」と淡い期待をお持ちの人もいるでしょう。

結果は次の通りです。

ベースブレッド1食分のビタミン・ミネラル

中央黒い丸が厚生労働省が定める値です。

ベースブレッドに含まれるビタミン・ミネラルはバラつきが多いので黒い線に綺麗に沿うことはないのですが、ベースブレッド1袋にはそれなりにビタミン・ミネラルが含まれていることがわかります。

もちろんベースブレッドは2袋食べても良い商品ですので、ベースブレッドを1袋食べて足りないと思ったときはもう1袋追加で食べてください。

ベースブレッドを1日または1食あたり何個食べたら良いのか?まとめ

では最後にベースブレッドを1日または1食に何個食べられるのかについての記事をまとめます。

ベースブレッドを1日または1食に何個食べられるのか

ベースブレッドは公式サイトでは1食あたり2袋となっているが、カロリー面から見ると性別・年齢・運動量によって適切な摂取量は異なる。

 

ただカロリーを基準にベースブレッドの摂取量を決定することは、PFCバランスやビタミン・ミネラルが過剰となる点から長期的な摂取をする場合はオススメできない。

 

短期的にカロリーベースでベースブレッドを摂取する場合、18歳以上であれば男性1日8.8~12袋、女性6.5~10.3袋が妥当と言える。
一方で長期的なベースブレッドの摂取を目的とし、ビタミン・ミネラルの上限設定を超えないようにするには男女に関係なく5.79~7.86袋が妥当と言える。

 

ベースブレッドを1食1袋にすることはカロリー摂取を抑制する点から、人によりメリット・デメリットどちらにもなり得るが、ビタミン・ミネラルはそこそこ摂取できるので体重が気になる人にはオススメできる。

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